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商品開発・改良支援の取り組み<buyer’s one>は
バイヤーと共にマーケットの需要を踏まえた商品作りに取り組める貴重なサービス。
売れる商品づくりの実現に向け、第一線で活躍する現役バイヤーが商品開発・改良から販路開拓までサポートします。
ブログでは、buyer’s oneに参加し商品開発や改良に取り組んだ事業者の声を、シリーズでお届け。
今回は、『ミツバチが育む山郷×㈱こだわりや はちみつ干し柿』です。
buyer’s one/buyer’s roomについては https://buyers-room.com/ をチェック
大分・豊後大野市で、日本在来種である日本ミツバチによる養蜂業を営む「ミツバチが育む山郷」。希少なはちみつと地元固有種の柿で作る「はちみつ干し柿」は「buyer’s one」のバイヤーからも高評価で、自然食品店「こだわりや」との継続的な取引をはじめ、百貨店やECサイトでの展開も実現した。日本ミツバチにより自然豊かな故郷の生態系を守りながら、はちみつをはじめとする地域産品による地域振興に取り組む代表の羽田野弘文さんに、「buyer’s one」に参加した経緯や今後についてお話を聞いた。

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――「はちみつ干し柿」は、自然食品店「こだわりや」で、2024年度に生産在庫数となる450個をこだわりやで販売。2025年度も継続して販売が決定しています
2024年度の「buyer’s one」への参加をきっかけに6社から問い合わせをいただいた中で、弊社の「はちみつ干し柿」ともっとも親和性が高いのでは、とマッチングいただいたのが自然食品を扱うこだわりやさんでした。
約3ヵ月間かけて商品改良を行ない、同年12月に450個の発注をいただき在庫をすべて納品させていただきました。さらに、東急百貨店さんでのはちみつギフトの展開や、食文化さんの「うまいもんドットコム」でのお取引も実現しました。こだわりやさんには今年度も継続して販売していただく予定で、来年度用の干し柿の仕込みもそろそろスタートします。
――「buyer’s one」に参加されたきっかけは何だったのでしょうか

地元である豊後大野市の商工会が開催している販路開拓講習会に参加した際に、アドバイザーの方から紹介いただきました。メイン商材である日本ミツバチのはちみつは、収穫期が年に一回で希少性が高く、どうしても高額になってしまいます。
これまでは地元の道の駅やECサイト、ふるさと納税などが主要取引先でしたが、価値を理解いただける首都圏へ販路を拡大したいという思いがありました。加えて、私がUターンして起業した大きな理由でもある「故郷の活性化」にも貢献したいと考え、地元固有種の「甚吉(じんきち)」と「田夫時(たぶとき)」という柿を使うことに。干し柿に加工して日本ミツバチのはちみつに漬け込んだ「地産地消の究極の和菓子」として、エントリーさせていただきました。
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――「はちみつ干し柿」は、どのように商品改良を進めていかれたのですか

エントリー翌々月の8月から、こだわりや専務取締役の藤田さんとオンライン会議やメール、電話などで商品改良を進めました。商品自体の味は大変おいしく品質もよいと評価いただきましたので、こだわりやさんの客層に合った単価に見直すことと、手に取っていただきやすいようなパッケージデザインの変更が主な改良点でした。
エントリー時の「はちみつ干し柿」は、贈答品のニーズを見込んだ6個入りの化粧箱で、価格は3000円ほどに設定していました。それを日常のおやつとして手に取りやすいように、中身が見える透明なパッケージの個包装で販売することに。さらに、生産過程で生じる不ぞろいな形のものやシワの寄ったものなどの「訳あり品」も入れることで、1個入り340円、3個入り780円になるように販売価格を調整しました。またパッケージは、「豊後大野の豊かな自然と、そこで育まれる希少な日本ミツバチのはちみつを使用していること」が一目でわかるようなデザインをコンセプトに、何度かやり取りをして一緒に作り上げました。これまで使っていた和紙から安価なセロファンに変更することで原価も抑えています。
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――取り組みを進める中で、とくに印象に残っているのはどんなことですか

「はちみつ干し柿」は毎年11月に柿を収穫して1~1.5ヵ月間天日干しにし、はちみつに漬け込んで蜜切りをする工程を経て、翌年3月頃に完成します。すべて手作業なので大量生産が難しく、加えて2024年、2025年と連続して柿の不作もあって思うような数量が作れず、機会ロスになってしまったのは残念でした。どんなにいい商品を作っても、ある程度生産量がないと扱ってもらうのが難しいことを痛感しましたし、そうした中で販売を決断してくださったこだわりやさんには本当に感謝しかありません。
一方で、納品した商品がすべて売れたことで、自分たちが目指している方向性は間違っていなかったこと、こうした商品を求めているお客さまもいるのだという自信を得ることができました。原材料である柿の木の保護を進めるなど、将来的な量産化に向けての取り組みを始めるきっかけにもなりました。
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――「buyer’s one」での成果を、今後どのように活かしていきたいですか

「はちみつ」や「干し柿」といった商品はそもそも万人に響くワードではなく、とくに弊社の場合は価格帯的にもポンポン売れる商品ではありません。消費者の方にしっかりと価値を認めていただくために、これからも質のいい商品を地道に作り続ける一方で、付加価値のある商品開発にも引き続き力を入れていきたいと改めて感じています。自分自身、年齢的にも動けるのはあと何年だろうか、と次世代への継承も課題でしたが、幸いにして若者夫婦が加わってくれることになったので、法人化してさらなる事業の拡大を目指したいと考えています。また豊後大野市ではさつまいもも地元産品として有名で、昨今は地域振興の切り札にもなってきています。日本ミツバチのはちみつを使った商品と、そうした地元産品を使った商品の両輪で、これからも故郷を守る活動を続けていきたいです。
1953年生まれ。東京で観光業に従事していたが、帰省するたびに目にする故郷の衰退を憂い、豊後大野市にUターンし2013年に起業。地元の自然環境を活かした取り組みで地域振興をしたいと考え、ニホンミツバチの養蜂に着目し、東京・遊馬養蜂園の助言を受けながら実践で養蜂を学ぶ。現在は養蜂業に励む一方で、住民と協力して地域の整地や植林活動にも積極的に参加している。
飲食業界の専門誌の編集を経て、2007年にフードライターとして独立。
飲食業界誌・料理専門誌を中心に、雑誌・WEB等で執筆。
CANVAS 広報・メディア部門 パートナー。
商品開発・改良支援の取り組み<buyer’s one>は
バイヤーと共にマーケットの需要を踏まえた商品作りに取り組める貴重なサービス。
売れる商品づくりの実現に向け、第一線で活躍する現役バイヤーが商品開発・改良から販路開拓までサポートします。
ブログでは、buyer’s oneに参加し商品開発や改良に取り組んだ事業者の声を、シリーズでお届け。
今回は、『ミツバチが育む山郷×㈱こだわりや はちみつ干し柿』です。
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大分・豊後大野市で、日本在来種である日本ミツバチによる養蜂業を営む「ミツバチが育む山郷」。希少なはちみつと地元固有種の柿で作る「はちみつ干し柿」は「buyer’s one」のバイヤーからも高評価で、自然食品店「こだわりや」との継続的な取引をはじめ、百貨店やECサイトでの展開も実現した。日本ミツバチにより自然豊かな故郷の生態系を守りながら、はちみつをはじめとする地域産品による地域振興に取り組む代表の羽田野弘文さんに、「buyer’s one」に参加した経緯や今後についてお話を聞いた。

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